猫と麺類

高校生の頃自宅でネコを飼っていたことがありました、ありふれた茶ブチでしたが本当にかわいい奴で、僕もとてもかわいがりました。名前はミーと家の者はよんでいましたが、僕自身は「ネコ」と名付けました、猫だからネコです、とてもシンプルな名前ではないですか。

当時はペットの名前というと犬だったらポチとかシロ、猫だったらタマとかやっぱりシロといった「いかにも」的なものが主流でした、もちろんこれは僕のイメージで実際は違った現実があったのでしょうが。

ネコは表に出るときにはいつも座敷の引き戸を前足で器用に開けて出ていきました。もちろん開けっ放しです、いつも外では何をしていたのか知りませんが帰宅の際は応接間の窓からいつも入ってくのです。

しかしこの窓はサッシであり普段はカギもかけてあるので自分で開けることはなく、外から開けてくれと鳴き声で合図をするのでした。とても利口で美しく凛とした品格がありましたが2年ほど暮らした後天国に召されました。

その後2週間ほどして、見たことがない一匹の黒ブチの子猫がどうどうと玄関から入ってきました。家の者からクロと名付けられたその子供はかわいいことには変わりはありませんが、先代に比べ動きも緩慢でどこか精彩も欠きます。

僕は「タロウ」を命名し、やっぱりかわいがりました。その後3年ほどして先代の後を追ってしまいましたが僕は2匹の猫と子供のころから生活を共にしたのでなんとなく猫の習性とか気持ちがわかるような気がします。

そして以来飼ったこともないのですが猫はやっぱり大好きです。うちの近所にはたまに野良猫がウロウロしています、彼らを見ると、人間などに飼われることなく彼らなりに自由に生活できる場所などもうないのかと思ったりして、とても切なくなります。

それから思い出なのですが先代は「ヤキソバ」を好んで食べました、なんでこんなものが好きなのかわかりませんが、夜中になると腹を空かした僕が作ったヤキソバをよく一緒にうまそうに食っていました、そして二代目はヤキソバを与えても見向きもしないのですがなぜか「うどん」が好きでした。

猫は特定の麺類を好むものなのか、遠い昔まだ学生だった僕は不思議に思ったものでした。あれから何十年も経った今、ペットを取り巻く環境もずいぶん変わり犬や猫も高齢化がすすみ「生活習慣病」にかかる時代になったとか、人間の生活の翻弄されていく彼らがなんというのか、かわそうでなりません。